DATE 2024年2月23日(金)
スタッフブログをご覧いただきありがとうございます。
豊川市・豊橋市で地域密着の優良塗装業者、
屋根・外壁塗装工事はお任せください!
外装劣化診断士/建築物石綿含有建材調査者の小黒です!
屋根塗装で建物の寿命を延ばそうと考えているなら、依頼する前に「現場の屋根材が何でできているか」を調べてみてください。
とくに、中古住宅を購入した方や、平成18年以前に新築した方は、屋根材をしっかりと確認しなければなりません。
なぜなら、古いものほど「アスベストを含有している」可能性が高いからです。
今でこそ石綿=アスベストは危険とされていますが、当時は強度のある優秀な素材だと考えられていました。しかし、さまざまな観点から、アスベストの危険性が重要視されたことで、現在はノンアスベストが一般的になりました。
今回のお役立ちコラムでは「アスベストの危険性と対策方法」についてお話ししていきたいと思います。
屋根塗装とアスベストの関係
屋根塗装をする際、屋根材にアスベストを含んでいる場合はどうすれば良いのでしょうか。そもそも、アスベストがどれくらい危険なのかという点について、いまいち周知しきれていないので理解が及ばない部分があると思います。
まずは「アスベストの危険性」について見直してみましょう。そして、「なぜアスベストを法改正で禁止したのか」も合わせて考えてみたいと思います。
アスベストの危険性
石綿=アスベストは、非常に細かな繊維でできた物質です。そのため、空気中に飛散したアスベストは、人間の体内に入り込み、肺を汚染していきます。しかも、肺に入り込んだアスベストは排出されることがなく、一生害を及ぼし続けるのです。
アスベスト吸引によって発生する健康被害には、以下のようなものが挙げられます。
- じん肺
- 肺がん
- 中皮腫
よく言われている「じん肺」は、初期症状に「息切れ咳痰」などが現れます。体感としては風邪の初期症状と変わらないので、対症療法で様子を見てしまうことが多く、気づいた時には症状が悪化してしまうことが多いのです。
- 気胸
- 気管支炎
これらの症状にまで悪化して初めて「じん肺」だと気付く人も少なくありません。
肺がんは、言わずと知れた死亡原因の一つです。そして、あまり耳にしたことがない「中皮腫」も、がんと同じく悪性腫瘍の一種になります。
肺がんはじん肺からの発展による場合が多いですが、中皮腫は初期症状がほとんど現れません。胸水が溜まったり胸痛が発生するようになった時には、すでに中期以降であることも十分に考えられます。そのため、発症初期に対処できるというケースは非常に稀になるのです。
ここで挙げた症例は、アスベストが原因で発症した場合完治することは基本的に考えられません。それは、アスベストを排出することができないからです。
アスベストに対する法改正について|令和5年9月30日まで
平成18年9月1日以降、アスベストには以下の内容を禁止されています。
- 製造
- 輸入
- 譲渡
- 提供
- 使用
現実的に、アスベストを排除する方向で政府が動いたということです。しかし、すでに製造されていた建材などもあり、一部例外的に使用されていたものもあるのです。禁止と言われていながらも、決定された内容が段階的だったという背景があります。
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平成18年9月1日の禁止内容をご覧ください。「0.1重量%を超える」とあります。これをわかりやすくすると、以下のようになります。
- 100kgの建材に100gのアスベスト含有→禁止
- 100kgの建材に99gのアスベスト含有→対象外
アスベスト自体には、含有物を強化する優秀な性能があるため、完全に排除するところまで踏み込めなかったのです。
アスベストに対する法改正について|令和5年10月1日から
令和5年10月1日に、石綿障害防止規則に新たな法改正がありました。
内容は以下のとおりです。
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(引用:厚生労働省 石綿障害予防規則が改正されました(令和5年10月1日完全施行))
要するに、これまで以上にアスベストに対する注意をするようにという内容です。アスベスト含有建材の使用はされなくなっていますが、過去に使用されてきたものを撤去しなければならない場合に、職人の健康被害が発生してしまう恐れがあったことで、法改正が急がされたのです。
産業廃棄物として処理する際も、アスベストは通常のものとは扱いが変わり、確実に埋没させなければ危険性を抑えられないということが知られています。それでも、解体作業中、移動中にアスベストが飛散しないとは言い切れず、結果的に移動経路でアスベストを吸引してしまう恐れを払拭できないのです。
より詳しい内容が知りたい方は、以下のパンフレットを参照してみてください。
- (パンフ)解体改修工事の受注者(解体改修工事実施者)の皆さまへ 「建築物工作物船舶の解体工事、リフォーム修繕などの改修工事に対する石綿対策の規制が強化されています」
- (パンフ)解体改修工事を発注する皆さまへ 「建築物(個人宅含む)工作物船舶の解体工事、リフォーム修繕などの改修工事に対する石綿対策の規制が強化されます」
改正アスベスト法には罰則有り!
令和5年10月に施行された改正アスベスト法では、罰則有りの厳しい法律改正がなされました。具体的にはアスベスト除去に必要な資格が変わったことです。
令和5年10月1日以降着工の解体・改修工事では、アスベストの有無にかかわらず、事前調査と報告が義務化されました。調査を行える資格は、有資格者によるアスベストの事前調査・分析が義務化されたのです。
また、有資格者でない人が調査をしても、法的な権限が無いため、調査そのものが無効とされ、調査をした無資格者だけではなく、依頼をした施主様にも罰則が適用されます。
このことから、塗装業界では、塗装以外の工事を行う事業者、つまり屋根の葺き替え工事や外壁の張り替え工事をする業者のほとんどがアスベスト調査に必要な資格『建築物石綿含有建材調査者』を取得をすることになったのです。
アスベストを含有している屋根材に対する施工方法
アスベスト含有のスレート屋根などを使用している場合の、屋根補修の方法をご紹介します。もしアスベストが入っていることがわかっても、対処方法さえ知っていれば依頼事に慌てる必要はありません。
アスベストを含有している屋根材に対する施工方法①|屋根塗装で対策
アスベスト含有屋根であっても、屋根塗装は可能です。ただし、通常の屋根材とは違い「高圧洗浄は危険」ということを覚えておきましょう。高圧洗浄によりアスベストが飛散する可能性があるので、自分や職人だけではなく、近隣住人にまで危険が及んでしまうのです。
心配な場合は、屋根材にアスベストが含有されている情報を職人に伝えておきましょう。
アスベストを含有している屋根材に対する施工方法②|カバー工法で蓋をする
カバー工法であれば、既存屋根に手を加えないため危険性は一気に下がります。固定具を取り付けるために屋根に加工をする場合も、確実な飛散防止対策を施すことで危険性は抑えられるでしょう。
そして、アスベスト含有屋根を上からカバーしてしまうため、施工後にアスベスト被害を心配する必要もなくなるというメリットがあります。
アスベストを含有している屋根材に対する施工方法③|総撤去で屋根を葺き替え
アスベスト含有屋根自体を撤去して、今後の心配原因をなくすという方法も有効です。ただし、作業中は確実にアスベストが飛散するため、職人は確実な飛散防止対策と近隣住人への配慮が欠かせません。
依頼主も、工事が完了するまで別の住居が必要になるでしょう。
カトペンはアスベスト含有建材の補修工事に対応できます!
アスベストは、とても優秀な強化材料である事実以上に、後戻りできないほどの健康被害の原因でもあります。もし、建物に使われている屋根材にアスベストが含まれている場合は、屋根塗装する際にしっかりと施工業者にその事実を伝えるようにしましょう。
建物の取引をした際、登記簿謄本を受け取っているはずです。アスベストを使っている場合は、その中に「アスベスト含有スレート屋根」のような記載が必ずあります。リフォームや補修を考えた際には、一度建物の情報をしっかりと把握するようにしましょう。
もしアスベストの有無がわからなくても大丈夫!当社株式会社カトペンはアスベストの事前調査資格を取得しております。
そのため、安心して調査をお任せいただけます!遠慮なくご相談ください!
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