
愛知県の豊橋市にお住まいの方で、カーポートの台風対策に不安を感じている方もいるでしょう。
令和5年の台風2号接近に伴う大雨で被害を被った方もいるかもしれません。住まいに併設されているカーポートは、台風の影響を受けやすい設備です。強風で屋根が吹き飛ばされる危険性もあります。支柱が倒れることもあるでしょう。
台風被害は、自家用車だけとは限りません。隣家や通行人に被害が出る可能性もあります。カーポートの所有者は責任を持った安全確保が必要です。
そのためにはカーポートの劣化状況の適切な把握が求められます。台風に負けないために、点検方法や補強の具体策を知っておいたほうがいいでしょう。
同時に修理費用や保険適用についても理解しておきたいところです。そこで今回のお役立ちコラムでは、豊橋市のお住まいの方に、カーポートの台風対策についてくわしくお話しします。
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カーポートは台風で被害を受けやすい

カーポートは劣化すると耐久性も低下します。台風の際には多くの被害が出てもおかしくない設備です。以下、台風で起きやすいカーポートの被害についてくわしくお話しします。
屋根パネルが飛散することで周辺に被害
カーポートでとくによくある被害が、屋根パネルの飛散です。頻繁にありますし、被害や危険度も高いトラブルと言えます。
カーポートの屋根パネルの下に、強風が潜り込むと危険です。パネルを持ち上げようとする風圧が発生して飛散します。
パネルはポリカーボネートのような軽い素材で構築されているのです。フレームやビス、パッキンやパネル押さえという部材で固定されています。
ただ、固定している部材が経年劣化すると、風圧に耐えきれない場合があるのです。ほかにも、カーポートの屋根に強風が流れると、空気を吸い上げる負圧という力が発生します。パネルを下から持ち上げる力もありますから、パネルははがれやすくなるのです。
そのほか、カーポート全体が振動すると、共振現象が発生し、固定部材に大きな負荷がかかります。想定以上の負荷のために、パネルが外れる場合もあるのです。
支柱が根元から折れたり傾いたりする
台風により支柱が折れるのも問題です。構造体の破損ですから、深刻ですしカーポート全体が倒壊する危険性もあります。
屋根パネルが飛散しなくても、強風による風圧が屋根全体に影響をおよぼす場合があるのです。風の流れの関係で、屋根の端や支柱の基礎部分に大きな力が継続的に加わります。
少々の負荷なら、支柱はアンカーボルトで強力に固定されていますから耐えられるのです。ただ、基礎部分が劣化している、アンカーボルトが細いなどの問題があると話は変わります。強風によってカーポートが何度も揺れたり、突発的な強風でアンカーボルトが抜けたりすることもあるのです。基礎部分のコンクリートが破損する場合もあります。
支柱が複数の部品で構成されている場合も、トラブルにつながりやすいのです。溶接部分やボルトで接合している部分に、想定以上に大きな力が加わります。結果、金属疲労による破損が発生するのです。
フレームが歪んでカーポートの機能性が失われる
倒壊しなくても、フレームが歪めばカーポートの機能性は失われますし、なにより危険です。
強風や揺れによるダメージを受け続ければ、カーポートのフレーム部分に強い力がかかります。金属製のフレームの場合、一定以上の力が加わると変形し元の形状に戻らなくなるのです。そのほか、フレーム同士を接合しているボルトやビスの歪みや破損すると強さは失われます。
屋根パネルが一部でも飛散すると、残った部分に風圧がかかることになるのです。不均一な風圧ですから、フレームが通常ではありえない方向に歪む場合もあります。
豊橋市はカーポートが被害を受けやすい?
豊橋市はこれまで多くの台風の被害を受けてきました。昭和では伊勢湾台風、平成に入っても、多数の台風被害が出ています。
台風の通り道になることも多いですし、勢力が強いままぶつかる場合もあるのです。カーポートはある程度、頑強ではありますが、自然のエネルギーは想定より大きい場合もあります。カーポートでの被害を発生させないためには、台風に負けないための対策が豊橋市では求められるのです。
参照:豊橋市 本市の概要
参照:豊橋市 Ⅲ災害
参照:国土交通省 豊川
放置は高額な修理費やご近所トラブルの原因に

カーポートが古くなっている、劣化に気づいているのに放置するとどのような問題が発生するのでしょうか?「カーポートが破損するわけがない」と油断していると、台風で被害が出たら唖然とすることになります。
高額な修理費だけでは治りません。下手をすればご近所トラブルの原因にもなります。以下、想定するトラブルについてくわしくお話しします。
屋根パネルの飛散による隣家や歩行者への損害
屋根パネルが飛んで隣家に損害を与える危険性もあります。飛散したパネルが隣家の屋根や外壁に衝突するわけです。
ひび割れや穴開き、塗装のはがれのような大ダメージを与えます。築年数の古い建物や、劣化が進行している箇所だと、衝突が弱くても被害は大きくなりがちです。
窓ガラスにぶつかると割れて、室内の家財に損害が出るかもしれません。隣家の住人にぶつかったら大事故です。自動車にぶつかって破損したら修理費用も高額になります。隣家にとっては、予期せぬ修理費の発生となります。場合によっては、カーポートの持ち主は損害賠償責任に問われかねません。
倒壊したカーポートが車を破損し修理費が高額に
カーポートに自家用車があると、倒壊した場合、破損する可能性は高いと言えます。屋根パネルが車両のボディにぶつかると凹みますし、深い傷は免れません。
フロントガラスやサイドガラスのほか、リアガラスが割れるのも問題です。ドアミラーが折れる、ヘッドライトが割れるなども発生します。
自動車の板金塗装や部品交換は、修理費用は高額です。下手をすれば車を買い替えたほうが、安くつく可能性があります。
被害が大きくなると保険の適用範囲を超えることも
被害が大きい場合、保険では免れない危険性もあります。多くの保険では、補償される保険金額の上限が設定されているからです。
カーポート破損の保険金額の上限が50万円だとして、80万円の被害が出れば、差額の30万円は自己負担になります。古いカーポートで、保険金額設定が低い、大規模な倒壊や広範囲に被害が出ると、保健額の上限を超えるリスクがあるのです。
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今すぐ実践できる点検・補強方法

台風によるカーポートで深刻な破損が起きると経済的にも大きな負担になります。隣家に被害が出ると隣人トラブルにも発展しかねません。そうならないように日頃から、カーポートの点検や補強を意識しておいたほうがいいでしょう。以下、チェック部分についてお話しします。
定期的な点検ポイント
- 屋根パネルは適切に固定されているか。パッキンの劣化やビスの緩みはない?
- 支柱が地面から浮いていないか?傾いていないかを目視でチェック
- 支柱の根元にある基礎コンクリートにひび割れや緩みはない?
- フレーム全体の緩みや腐食はない?
これらは少なくとも日頃からチェックしておきたいポイントです。必要ならアンカーの増設や補強部材を購入してもいいでしょう。
劣化箇所が見つかったら早期の補修を
点検をした際、異常が見つかったら「まだ軽いもの」と判断して放置しないようにしましょう。早めに専門業者へ依頼することで安心を得られます。台風が接近したら、サポート柱を設置して補強するのもいいでしょう。
ただ、一般の方だと、カーポートが劣化しているかどうか適切に判断がつかないものです。カーポートを設置して点検をしていなかったら、台風シーズンが来る前に一度、専門業者にチェックを依頼してみてください。
カーポートで被害が出た場合のことを想定して保険をチェック
カーポートの場合、加入している火災保険に風災補償が付帯しているなら補償の可能性があります。
風災補償の場合、台風・暴風・突風によって損害が出た場合、補償される可能性があるのです。
カーポートは建物の付属物として、保証対象に含まれています。ただ、契約内容次第と言えるのです。
カーポートは対象外というケースもあるかもしれません。そのため、台風が近づいて来ているとは関係なく、加入している保険をチェックしてみてください。
経年劣化は対象外
台風によってカーポートが破損したり、被害が出たりした場合のみ、風災保険の対象になる可能性があります。
そのため、経年劣化で破損した場合、保険対象外になる可能性があるのです。たとえば、経年劣化でビスが緩んでいる、パネルが割れているといった場合、適用外となります。
経年劣化なのに「台風のせいにして保険金の請求」をするのは避けてください。保険金詐欺事件として刑事事件になりかねません。保険の解約や損害賠償も請求される可能性があります。
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