DATE 2025年8月10日(日)
屋根裏の換気は、屋根裏の換気は建物の快適性や耐久性にも影響する部分です。日本の気候は高温多湿ですから、夏場になると屋根裏の温度上昇が顕著に現れます。ときには60℃以上になる場合もありますし、冬場は外気との温度差の関係から結露のリスクもあるのです。
屋根裏の換気方法として採用されることが多い方法として、自然換気と機械換気が挙げられます。
工場や倉庫のような大規模施設では、屋根裏の換気方法は慎重に選択しなければなりません。繊細な温度管理が求められますし、製品とともに、従業員の健康を守るためにも屋根裏の換気方法は重要です。
そこで今回のお役立ちコラムでは、屋根裏の換気方法や効果とともに、失敗しないためのポイントをくわしくお話しします。
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屋根裏の換気方法を間違えると建物全体の劣化が早まる
通常、屋根裏は倉庫や工場で働く方は、あまり意識していない部分です。毎日点検するような場所ではありません。ただ、完全に放置していると、思わぬ劣化原因にもなるのです。とくに換気不足の状況だと、夏場はサウナのような高温になりかねません。
夏以外にも、冬には外気との温度差により結露が発生しやすい場所と言えます。劣化しても放置していると、建物全体に大きな負担を与えることになるのです。
たとえば、木材を使用している建物なら、湿度が高まり腐食する危険性もあります。鉄骨の場合だと、サビに注意しなければなりません。カビも発生しやすくなるため、製品だけではなく従業員の健康問題も関係します。
そのほか、断熱材が劣化するのも要注意です。工場や倉庫の作業環境は極端に低下しかねません。室内の温熱環境の悪化、電気代の増加など、深刻な状況をもたらします。日本の気候は高温多湿ですから、屋根裏の空気を停滞させるのは避けたいところです。長期的に見るほど大きな損失につながってしまいます。
また、古い施設の場合も注意してください。換気口が小さ過ぎる、塞がれている場合もあるからです。このような状況だと、十分な空気の流れが確保できません。
屋根裏の換気方法には自然換気と機械換気の2つがある
屋根裏換気を改善するには、自然換気と機械換気の2つをうまく組み合わせることが有効です。
自然換気
自然換気は風の圧力差や空気の温度差を利用して換気を行います。電力を使わないため、ランニングコストがかからず経済的なのはメリットです。騒音も発生しないのもメリットと言えるでしょう。
反面、デメリットもあります。自然の力を利用するため、天候や風の強さに効果が左右されるのです。換気量も不安定になりやすい点はデメリットでしょう。高気密、高断熱の施設ほど、風の流れができにくいために向いていない傾向にあります。また、3つの方法があるのも特徴です。
棟換気(むねかんき)
屋根と屋根が交差する場所には棟があります。建物のてっぺんに位置しており、そこに換気口を設置する方法です。熱い空気は上昇する性質を持っています。棟に設置することで、屋根裏に停滞した熱気や湿気を効率的に排出できる方法です。
軒裏換気(のきうらかんき)
屋根の軒裏に換気口を設置します。外気を取り入れるための吸気口として機能するのが特徴です。棟換気と組み合わせることで、屋根裏に空気の流れを作ります。
妻換気(つまかんき)
建物の側面にある妻壁に換気口を設置します。風の通り道となる方向に設置すれば、効率的な換気ができます。
機械換気
機械換気は換気扇のような機器を使った換気方法です。機器を稼働させて、空気の循環を作り出します。自然換気と異なり、外気の状況や気象条件に影響を受けません。安定して、一定の換気量を確保できるのが大きなメリットです。
自然換気では十分な効果を得られない、高気密な建物に適しています。ただし、機器を稼働させるには電気代が必要です。ランニングコストも考えて導入するかどうか、慎重な判断が求められます。また、機器の作動音が大きい点もデメリットと言えるでしょう。機械換気には換気扇だけではなく、拡散ファンなどがあります。
換気扇
屋根裏に直接換気扇を設置する方法です。熱気や湿気を強制的に排出できます。中には太陽光発電パネルと組み合わせたソーラー換気扇もあるのがポイントでしょう。機械換気の電気代という課題を、太陽光発電でカバーできます。日中の電力消費を抑えながら換気できるのは大きなメリットです。
拡散ファン
自然換気の方法と併用する方法です。屋根裏内部には、空気が滞留しやすい場所もあります。そこに送風ファンを設置して、空気の循環を作り出すのです。換気効率を高められる方法と言えるでしょう。
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屋根裏換気を設置した際の期待できる効果とは?
屋根裏換気を設置することでさまざまな効果を得られます。建物自体の劣化対策とともに、快適な作業環境の確保のためにも重要な意味を持つのです。以下で、導入して得られる効果やメリットについてくわしくお話しします。
夏場の屋根裏温度が低下する
真夏は工場や倉庫の屋根表面の気温上昇は、異常なほど高くなります。屋根の表面温度が70度以上になれば、直下の屋根裏の温度も同様に高くなるものです。
換気が不十分だと、天井を通じて建物内部にも伝わってきます。冷房の効果も下がるリスクがあるのです。屋根裏換気設備により、熱気を効率的に排出することで温度を低下させられるのです。建物内部に伝わる熱も減少しますから、体感温度も下がります。
冬場の結露防止によるカビ・腐朽リスク低減
冬場は、暖房機器を稼働し、機械からの熱が室内に充満します。湿った空気が屋根裏に流れ込んだ場合、外気との気温差によって、結露の発生リスクが高まるのです。
屋根裏に木材を使用していれば、木材腐朽菌という木材を腐らせる菌類の繁殖を招きます。また、カビの発生を引き起こす原因にもなるのです。
木材の腐朽は建物全体の耐久性にも悪影響を与えます。カビも製品だけではなく、従業員が吸い込むことによる健康被害をもたらしかねません。結露を防ぐためにも、屋根裏換気は有効と言えるでしょう。
空調設備の負荷軽減による光熱費削減
屋根裏に熱気が停滞すれば、建物内部の温度も上昇します。夏場、空調設備によって温度を低下させようとしても効果が不十分というケースも出てくるのです。
空調設備の温度設定を下げれば、その分、電力消費量は高くなりがちです。風量も増えればなおさらでしょう。ただ、設定をいじったとしても、十分な効果を得られるとは限りません。
空調設備による電気代の高騰は、ときに経営を圧迫するほどの負担になります。夏場だけとは言え、そのコストは無視できないものと言えるでしょう。
屋根裏換気を行えば、空調設備だけに頼る状況から解放されます。空調設備のエネルギー効率化になるため電気代の高騰対策が期待できるのです。
建物寿命の延長とメンテナンスコスト削減
屋根裏の湿気や熱気は、鉄骨や木材のほか、断熱材の劣化を招きます。劣化が進むことで、建物の寿命は極端に低下するのです。サビまみれの工場や倉庫で、穴が空いて雨水が侵入したらどうでしょうか。大規模修繕をするとしても、大金を用意しなければなりません。
屋根裏換気だけをすれば、劣化の進行速度を極端に遅らせられるわけではないでしょう。ただ、屋根裏換気をしなければ早まるリスクは高まります。屋根裏換気とともに、他の施策を行うことで、工場や倉庫の長寿命化を実現するのです。
工場や倉庫の生産性と品質確保
工場や倉庫では、繊細な温度管理を行わなければなりません。阻害するのが屋根裏の熱気です。屋根裏換気をするだけでも、温度管理の負担を軽くできるのです。
作業環境の改善化が実現できれば、働きやすい環境を構築できるため、従業員にとってもメリットがあります。真夏の気温上昇は異常とも言えるほどで、熱中症のリスクは高まっている状況です。
熱中症を発症しなくても、暑過ぎる工場内や倉庫内では従業員の体力を無駄に削ります。作業でミスが多くなれば、不良品や製品の製造量に悪影響を与えかねません。
保管中の商品や原材料が、熱や湿気で劣化する危険性もあります。このような点でも、屋根裏換気は重要と言えるでしょう。
参照:厚生労働省労働基準局 令和7年「STOP!熱中症クーノレワークキャンペーン」の実施について
当てはまったら屋根裏換気の改善を検討
経営判断にもよりますが、基本的に2階や屋根直下の部屋が、夏場だと極端に暑くなるなら、屋根裏換気の改善を検討したほうがいいでしょう。
冬場になると天井や梁に結露やカビが発生する、温度・湿度管理が必要な生産・保管施設なら対策として期待できます。屋根裏換気が必要と感じたら、実績豊富で信頼できる施工業者に相談してみてください。
屋根裏換気のご相談はカトペンへ!
屋根裏換気は「快適な作業環境」「建物寿命の延長」「光熱費削減」といった多方面の効果が期待できます。特に工場や倉庫では、夏の異常な高温や冬の結露が生産効率や従業員の健康に直結します。
自然換気と機械換気を適切に組み合わせることで、結露防止や空調効率改善、さらには製品品質の安定化まで実現可能です。しかし、換気口の位置や換気方法を誤ると逆効果になるケースもあり、専門的な知見が欠かせません。老朽化施設では換気口の塞がりや不足が多く見られるため、改善には専門業者の点検が重要です。
屋根裏換気で失敗しないためにも、経験豊富で信頼できる「株式会社カトペン/プロタイムズ東三河店/豊橋中央店」にご相談ください。お問い合わせはフォーム・メール・お電話、またはショールームへのご来店にて承っております。
建物の快適性と耐久性を守るため、まずはお気軽にご相談ください。