DATE 2025年9月8日(月)
「壁や屋根は劣化しているけど、軒天はどうだろう」
と疑問を抱いた方もいるのではないでしょうか。普段は視界に入りにくく、メンテナンスを後回しにしがちな軒天ですが、外壁や屋根と同じくらい建物を守るうえで大切な部位です。塗装を怠ると外観の美しさだけでなく「防水性・防火性・耐久性」に影響が出ることもあります。
今回のお役立ちブログでは、軒天塗装の必要性や施工手順、費用相場などをみながら、外壁塗装と同時に行うべきメリットもお話しします。
軒天は建物の中でも重要な役割をもつ!役目とは?
軒天は「屋根の裏側の天井板」とも呼ばれ、外観の一部であると同時に、建物内部を守る防御壁の役割を担っています。日本の住宅は湿度や雨が多い環境にあるため、軒天の性能が暮らしの快適さに直結しています。
そのため、軒天の塗装は行った方が良いのです。
軒天塗装にかかる費用相場
費用相場は作業内容や素材・塗料・劣化状況によって変動します。主な工程と相場は次の通りです。
工程 | 単価(㎡あたり) | 特徴 |
下地処理 | 500〜1,500円 | 補修やボード交換を含む |
軒天塗装(標準) | 1,200〜2,000円 | シリコン系を使用するケースが多い |
防カビ・高耐久塗料 | 1,500〜2,500円 | 湿気対策に有効 |
40坪住宅で軒天塗装のみ行う場合、5万〜10万円前後が目安です。外壁塗装と同時なら足場代を含めて全体費用を抑えられます。
軒天塗装に使用される塗料の種類はさまざま!性能を比較しながら選ぶことが大切!
軒天は湿気や日陰の影響を受けやすいため、塗料選びが耐久性を左右します。主な塗料の耐久性や特徴は次の通りです。
- シリコン塗料:耐用年数は7〜10年で、コスパに優れている。外壁塗装に使われることも多い。
- フッ素・無機塗料:耐用年数は15〜20年。費用は高めだが長もちする分、塗装の回数を減らしたい方にピッタリ。
- 防カビ・防藻塗料:湿気がこもる軒天に適していて、黒ずみやシミを予防。沿岸部や多湿地域に効果的。
- 透湿性塗料:内部の湿気を逃す性質があるため、木製の軒天に向いている。結露やカビを防ぎやすいのが強み。
耐用年数の長い塗料は高くなりがちですが、塗装回数を減らせるため、建物の維持費を抑えたい方におすすめです。
軒天を外壁塗装と同時に行うメリット
軒天塗装は、外壁塗装と同じタイミングで行うのが合理的です。同時に作業するメリットは次の通りです。
- 足場代の節約
- デザインの一体感
- メンテナンス効率
それぞれみてみましょう。
足場代の節約
外壁や軒天の塗装工事は、高所作業の安全を確保するために必ず足場を組む必要があります。一般的な30~40坪住宅では、足場代だけで15〜25万円前後がかかります。仮に外壁と軒天を別々の時期に施工すると、その都度足場を組み立てる必要があるため、単純に費用が倍増します。
これは工事の総額に大きく響くポイントです。反対に同時施工なら足場は1回で済むため、足場代を半分に抑えることが可能です。浮いたコストをグレードの高い塗料選びや防カビ仕様など、性能アップに回すことで、住まい全体の耐久性を高められるのも大きなメリットといえるでしょう。
デザインの一体感
外壁や屋根を新しくしても、軒天だけが古びたまま残っていると「リフォームしたのに全体の印象がくすんでいる」と感じられるケースがあります。特に軒天は建物の正面から見上げた際に目に入りやすいため、意外に来客や通行人に老朽化の印象を与えやすい部分です。
同時に塗装することで、外壁・屋根・軒天が統一された色合いになり、デザイン性が格段に向上します。カラーバランスが整うと建物全体が引き締まり、街並みに映える存在感を放てます。また、不動産価値の観点からも「メンテナンスが行き届いている住宅」と評価されやすくなる点も見逃せません。
メンテナンス効率
外壁と軒天を別々に施工した場合、劣化スピードの違いによって「外壁はまだ持つが軒天は再塗装が必要」といったズレが発生します。そのたびに足場を再度設置しなければならず、時間的にも経済的にも二度手間になります。外壁と軒天を同時に施工しておけば、次回以降のメンテナンス周期を揃えられるため、計画的に修繕を進められるのが大きな利点です。
さらに、工事管理が一本化されることで作業の進行がスムーズになり、居住者の負担も減ります。夏場や冬場といった生活に影響が出やすい時期でも、短期間で工事を終わらせられる可能性が高まります。
軒天が劣化するとさまざまなリスクが付きまとう!何が起こってしまう?
軒天が劣化しているのに放置すると、次のことが起こってしまいます。
- 見た目の老朽化:外壁や屋根を新しくしても、軒天が黒ずんでいると全体の印象が損なわれます。家全体の資産価値下落を招くかもしれません。
- 木部の腐食と害虫被害:木製の軒天は塗膜が劣化すると吸水して腐ります。最悪の場合、シロアリ被害を招くでしょう。
- 雨漏りリスク:軒天が剥がれてスキマができると、雨水が内部に浸入して屋根裏の木材を腐らせます。結果、雨漏りにつながるのです。
軒天の劣化を防ぐ意味でも、外壁塗装と同じサイクルで塗装することが大切だといえます。
軒天の劣化サインがあるか発見できれば現状を把握しやすい!主な症状とは?
塗装を検討する際は、劣化度合いを把握することが大切です。主な劣化サインは次の通りです。
- 塗膜の剥がれ:表面が浮いてパリパリと剥がれている場合は、塗装の防水性が失われています。
- シミ・黒ずみ:水分が内部に浸透している証拠です。雨が降った後に乾きにくい部分は、重症化している可能性が高いでしょう。
- カビやコケの繁殖:小さな黒い点が広がっているのはカビの初期症状です。放置すると健康面にも影響する可能性があります。
- 木部の腐食:爪で押してへこんだり、穴が空いたりしている場合は重度の劣化です。すぐに対処しましょう。
- 色あせ:紫外線や経年劣化により色が薄くなっている状態です。初期の劣化サインと考えて良いでしょう。
DIYで軒天塗装はできるが、仕上がりが悪くなる場合もある!プロに依頼した方が良い理由とは?
DIYも可能ですが、さまざまなリスクがあるためおすすめできません。理由は次の通りです。
- 高所作業の危険性
- 下地処理不足による塗膜剥がれ
- 劣化の見落とし
専門業者に依頼した方が良い理由をみてみましょう。
高所作業は安全面で大きなリスク
軒天は高所にあるため、脚立や仮設足場を用いた作業が必要です。慣れていない人がDIYで行うと、転倒や落下事故のリスクが非常に高く、実際に大けがにつながった事例もあります。
安全確保のためには、経験豊富な職人に任せるのが最善です。
下地処理の不足は塗膜不良を招く
塗装の寿命を大きく左右するのは「下地処理」です。汚れやカビを高圧洗浄で徹底的に落とし、シーラーを塗布して塗料の密着性を高める工程を省くと、せっかく塗っても数年で剥がれてしまいます。
DIYではここを見落としがちで、結局「短期間で再塗装が必要」という悪循環に陥ります。
劣化の見落としは修繕費を膨らませる
外から見える表面だけを塗っても、内部にカビや腐食が進んでいれば根本解決にはなりません。プロの業者は診断時に内部の劣化度合いまで確認し、必要に応じてボード交換や防カビ処理を行います。
DIYでは発見できない不具合を見逃すと、後々大規模な修繕が必要になり、費用負担が大きくなるリスクがあります。
軒天塗装の施工は6つのステップにわかれる!工程ごとに作業内容をみてみよう!
軒天塗装は、6つのステップを経て行われます。
- 足場の設置・養生
- 高圧洗浄
- 下地処理
- 下塗り(シーラー・プライマー)
- 中塗り・上塗り
- 仕上げ・点検
それぞれ、中身をみてみましょう。
1.足場の設置・養生
高所作業の安全を確保するため、足場を組みます。その後、塗料が周囲に飛散しないよう、外壁やサッシなどをビニールで覆いながら進めます。作業効率と安全性を向上させるうえで大切です。
2.高圧洗浄
塗装前に、軒天の表面に付着した汚れ・ホコリ・カビなどを高圧洗浄機で洗い流します。塗料の密着性が高まり、塗装のもちを良くする狙いがあります。
3.下地処理
軒天にひび割れや腐食がみられる場合は、補修作業が必須です。劣化が進んでいる場合は、軒天ボード自体の交換が必要なこともあります。下地の状態が、仕上がりの品質に直結します。
4.下塗り(シーラー・プライマー)
素材と塗料の密着性を高めるために、シーラーやプライマーを塗布します。省略すると塗装の剥がれを招くリスクが高くなるため、重要な工程です。
5.中塗り・上塗り
塗料によっては中塗りを飛ばすこともありますが、基本的に2回以上塗装することで、耐久性と美観を確保します。塗膜の厚さを均一にすることがポイントです。長期間きれいな状態を保てます。
6.仕上げ・点検
最後に、塗りムラや塗り残しがないかを入念に確認します。必要に応じて補修を行い、全工程が完了です。最終チェックは、仕上がりの美しさと品質保証に欠かせません。
外壁塗装と同時に軒天塗装も!カトペンに相談して住まいを長持ちさせよう
軒天は普段あまり目につかない場所ですが、実は外壁や屋根と同じように劣化が進みやすく、放置すると防水性や耐久性の低下、さらには雨漏りや害虫被害といった深刻なトラブルにつながる可能性があります。外壁塗装と同時に軒天塗装を行えば、足場代の節約やデザインの一体感、次回メンテナンス時期を揃えられるといったメリットも得られます。
株式会社カトペン/プロタイムズ東三河店/豊橋中央店では、劣化状況に合わせた最適な施工プランや塗料の提案を行い、建物全体の寿命を延ばすお手伝いをしています。DIYでは難しい下地処理や高所作業も、経験豊富な職人が丁寧に対応いたします。大切なお住まいを長く美しく維持するために、まずはカトペンへご相談ください。
問い合わせフォームからのお問い合わせ、メールでのご相談、電話でのお問い合わせ、ショールームへのご来店など、ご都合に合わせてお気軽にお声がけいただけます。
